幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?
2人で悩んで選んだのは、薄紫色の反物だった。
中学生のあたしには、まだちょっと大人っぽい感じの色。
でも、「楓ちゃんも、もう中学生だし。こういう色も挑戦していいんじゃない?」と、おばさんに言われてそれに決めた。
色に合わせて帯とゲタも買って貰った。
合計金額は、予想通りかなりの値段になった。
「あたしも払うよ」
母親に持たされた1万円を出そうとすると、おばさんはあたしの手を握った。
「いいの。お礼は楓ちゃんがこの浴衣姿をおばさんに見せてくれることでいいから。
花火大会、行くんでしょ?
その時に着て行って欲しいな〜」
こうも茶目っ気たっぷりの目で言われたんじゃ、あたしだって頷かないわけにはいかなくて。
「うん!絶対に着て行く!」
どうしようか迷っていた花火大会なのに、気づいたらこう言っていた。
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