幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?
………ヤバイ……眠いっす……
お腹が満ちると、今度は睡魔が襲ってくるのが人間で。
暖かい陽射しが差し込むテラス型のこのスペースは、昼寝するには持ってこいの場所だった。
でもさすがに行きがけ居眠りこいてたあたしが、ここでまで寝るわけにもいかず、必死で睡魔と戦いながらパンフレットに目を通していると、ふいに立ち上がったヒロキが、
「ショーまでまだ時間あるし、あそこの店でも覗かねぇ?」
と、向こうに見えるお土産屋さんを指差した。
「うん、行こう」
渡りに舟とばかりにあたしも立ち上がる。
店内は狭い上にカップル率が100%に近い状況で、かなり居心地は悪かったけど、寝てしまうよりましだろうと、あたしも瑞穂と千夏さんへのお土産探しに精を出した。
途中、「ここに来た記念にお揃いでなんか買おうよぉ」と、ラブラブな会話が聞こえて、まさかヒロキもそのつもりじゃ!?なんて懸念してしまったけれど。
その肝心なヒロキは、イルカが付いたシャープペンを見つめて、真剣になにか悩んでる風だったから、あたしは自分の自意識過剰さにほとほと嫌気が差してきた。
ドライブデート=告白
なんて、ただの思い上がりだったんじゃないか、と。
「なに悩んでんの?」
「ん……妹用の土産」
今日初めて意識せずに尋ねたあたしに、ヒロキは持っていたシャープペンを掲げてみせてくれる。
「なに買えばいいのか、マジでわかんないんだけど……」
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