幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?





気づいたのは、スターマインが上がった時だろうか。





「………あれ?」






ふと横を見ると、あんなに肩を寄せ合って見てたはずの若菜達の姿が見当たらない。






首を伸ばして周りを見回しても、知ってる人は誰も居ない。






あたしが勝手に移動した記憶もない。






………えっ…嘘…!?






空になったかき氷のカップを持つ手が震えた。






“中2で迷子”って言葉がテロップみたいに頭をよぎっていった。






「キョロキョロしてどうしたの?」






肩を叩かれて振り返ると、そこには笠井君の顔があって。






「よかった!皆とはぐれたのかと思った。若菜達は?」





「………えっ…あれっ…」






安心したのもつかの間、同じようにキョロキョロし始めた笠井君を見て、また一気に不安が押し寄せた。






「もしかして…、2人で迷子になったの…?」







「そう……かも……」







ドン!ドン!ドン!







連続で上がった花火の音が、あたしの心臓の音と重なった。








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