幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?






「ほらぁ、ただの友達かもしんないじゃん」






「それにしたって多過ぎだよ!今までで9人だよ、9人!」






大きな身振り手振り付きで説明するあたしを見て、瑞穂はゲラゲラ笑い出した。







「ちゃんと数数えてる辺りがウケる〜!
結局気になってしかたないんじゃん」






「違うってば!ただあたしが記憶力いいだけ」






実際は、記憶力…ほとんどない。
ハマってるって言いながら、何巻を見たかも覚えてないくらいなんだから……






「はいはい。初恋は実らないって言うもんね?
また新しく探さなきゃだね」






「そうそう」






初恋の相手が耀太なのは認めるけど、その恋を成就させる気なんてさらさらないし。






「新しい相手といえば、楓には居るじゃん。あの1年の子。名前なんだっけ?」





「1年?ああ、三原 悠紀?
あんなのアウトオブ眼中だっつうの」






「なんでさ?何かと楓に構ってくるし、顔も可愛いし、性格も明るいじゃん」






あたしは後期の委員会で一緒だった三原 悠紀の顔を思い浮かべて、ことさら大きなため息をつく。






「アイツはねぇ…
“超”が付くほどの女ったらしなの!」







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