幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?
“タラシの三原”
学校中が知ってる話。
「そういや、そうだっけ……?」
絶対知っててすっとぼけた表情で残りのアイスティーをズズーッと飲み干した瑞穂は、またもや何か思い付いたらしい。
「んじゃさ、そんなに女にだらし無い男が嫌いなら……、三原って子の友達のダサ メガネ君は?
アイツなら、近寄る女も居ないでしょ?」
まるで“ダサ”が苗字で“メガネ”が名前の様に言う瑞穂。
思わず吹き出してしまった。
これまた委員会で一緒だった神木 怜二のありえないくらいダサい風貌を思い浮かべて、肩をすくめる。
「アレは問題外でしょ…
だいたい瑞穂が言う男は、全部極端過ぎるんだよ。
あたしは普通がいいの、普通が」
超女ったらしの三原 悠紀と、
全く女に免疫がなさそうな神木 怜二。
ないないないない!
ありえな〜い!!
「でも、ダサ君には彼女いるって知ってた?しかも結構美人の」
近所の噂好きオバサンみたいに片手をフリフリ話す瑞穂。
前置きを入れるなら、“ねぇねぇ奥さ〜ん”って感じかな。
「知ってる。2人を見かけた時、世の中、マニアってマジで居るんだって思ったもん」
彼女と仲良く下校していく神木君を見て、開いた口がしばらく塞がらなかったのを思い出しながら頷いた。
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