幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?






「えぇっと、次は……、新しく赴任される先生の紹介です」






さっきまでざわついていた体育館が、ぴたりと静かになった。






誰もが、新しく見る先生に少なからず関心を寄せているようだ。






あたし達3年5組は、自分達の担任がわかるということで、よりいっそうステージ上に神経を尖らせた。






あの緞帳の向こうから出てくるんだよね……?






「今年は3人いらっしゃいます。1人ずつ登場して頂きましょう!まずは養護の先生から……」






はっ??1人ずつ??
それより、早く化学教師出しなさいよっ!






いらない演出をする教頭を妬ましく思いながら、ステージ上に現れた若い女性教諭を眺めた。






途端に、おぉ〜と、ため息のような感嘆の声が男子の間から上がった。






この学校、10年前まで男子高だったから、今だに男子の割合が多いんだよね……






って、そんなことはどうでもいいわ〜〜!!






早く次を出せ、次を!!






恥ずかしそうに自己紹介をしてる若宮って養護教諭にイラつきながら、その動向を見守る。






「若宮先生、頑張って下さい。続きまして…、主に1年生の数学を担当して頂くことになりました、柿山先生です」







って、まだ〜〜!?







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