幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?
ココニ モウ コナイ……?
「実はさっきもおじさん達とその話をしてたんだ」
そこまで言うと、あたしから視線を外した耀太は、変わりに前に座る父親にその視線を合わせた。
つられてあたしも後を追う。
「楓、父さん達は何もそこまで耀太が気を遣う必要はないと言ったんだが……。
彼も一応担任として、今年受験生である楓に余計なプレッシャーは与えたくないらしい。
楓はどう思う?耀太が我が家に出入りすると、何かと不自由か?」
いつもは呑気な両親が、揃って真剣な顔をしてるから、あたしの喉がゴクリと音を立てた。
ちょっ、ちょっと待ってよ。
不自由もなにも、今日知ったんだもん。
いきなりそんなこと言われても、頭の中混乱しまくりだよ。
今日1日で、めちゃくちゃ驚いたし、すんごく恥ずかしい思いしたんだから。
だけど……だけどね……
「耀太がうちのご近所さんってのは、どうやっても変わらない事実だし、それがたまたま担任に当たったっていうか……」
あたしのしどろもどろな説明に、うんうん、と頷く3人。
「上手く言えないけど、あたし自身は別に今までと変わらないと思うよ?
耀太を先生って呼ぶのは抵抗あるけど、家でそう呼ぶ必要はないんだし、耀太は耀太っていうか……」
ああもうっ…
あたしは一体何が言いたいんだろ……
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