ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~



「本気?」

そんな俺の質問に、



「ずっと山科さんのこと気になってたんです。」

とうつむく彼女。


それが、

彼女が過去の恋愛を振り切るため、
とにかく一歩前に進もうとした結果の
セリフだったってこと、

俺に抱かれることが実は不安なまま、
それでも人肌を求めていた寂しい心の呟き
であったことは、

俺は知るはずもなかった。







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