ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
七夕かぁ・・・。
七夕ってなんだか子供の頃から雨降るよなぁ・・・。今夜は晴れるのかな?
少し雲の残る空を見上げながらそんなことを考える。
でも誰が言ったか覚えてないけれど、生きてる人間がその生涯、一年365日、恋人と毎日過ごせたからといって、織姫と彦星が宇宙の誕生以来、一年に一回とはいえ毎年育んできた日数には到底叶わないって。
だから雨が降ったって「今年は織姫と彦星かわいそう」なんてことはなくて、「たまには会えなくてもいんじゃね?」って思ってもいいらしいって・・・。
あ~~、夢がないなぁ、私。
そう思ってふぅ~~っとため息をついた後、思い切り背伸びをした。
そんな私がほんの数時間後にはその七夕という日に運命を感じてるんだから、笑えるんだけれど・・・。
好きな歌手のこと、よく聞く音楽のこと、
約束を交わした訳ではないのにカラオケに行くことを前提にした内容のメールはその後もつきることなく続いていった。