ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
5分とたたないうちに電話がかかってきた。
クミちゃんだ。
「アキラ、化粧できたからもう出かけられるよ。」
「っていうかオレ、もうそっち向かって走ってんで。」
「マジでぇ?んじゃあ、H町の交差点をこっち向かってる?」
「うん、今ホームセンター過ぎて・・。」
「コンビニあるでしょ?そこ左」
「あ、コンビニもう過ぎたぁ。」
「戻って~~」
「で?」
「山越えて、二つ目の信号で大きな交差点に出るからそこを右に曲がって、1kmぐらい。」
「○っていうお菓子屋さん見えたけど、この道で合ってる?」
「うん、合ってるよ。そのままあと信号3つかな?道路左側に立って待ってるから。」
「了解」