ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
そのまま行きつけのカラオケ店(柚月と私はきっとこの店の売り上げに貢献してるだろう・・・)に入った。
その店の中でも一番変わっていると思われる畳の部屋に入って向かい合わせに足を伸ばして座った。
お腹も少し空いていたのでポテトフライ、から揚げ、たこ焼き(1個はからし入り!!)をつまみに私達はマイクを握る。
私はワクワクしていた。
アキラの声は少し低くて、でもよく透る伸びのある声で、優しい響きがする。
現場にいる時からよく鼻歌を歌っていたから、巧いだろうと想像はついていた。
だから実のところ、アキラの歌声を聴きたくて仕方なかったんだ。