ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
眠たいのを押して書類を作成したオレは、ネットで近隣の携帯ショップの場所を調べた。
もちろん宿や現場の最寄のショップだけでなく、クミちゃんの住んでる町を含めてだ。
わかった上で連絡するのだから、かなりの確信犯だ。
教えたばかりの仕事用の携帯で、クミちゃんに電話する。
「仕事終わったんやけど、携帯ショップ、クミちゃんの家の近くにない?付き合ってくれへん?」
昨夜
「次会えるのは来週やなぁ」
って自分から言っておいてこれだ・・・。
でもクミちゃんはすぐに支度するね、ってはずんだ声で返事してくれた。