ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
「単発だけどね、仕事が決まったの。」
賄いの後、友達とハローワークに通っていたクミちゃんなんだけど、何度か経験のある派遣の仕事がまた入ったといって報告してくれた。
頑張っている彼女をみてオレは手放しで嬉しくて、自分ことのように喜んだんだ。
その後、小さな港の脇に車を停めてオレ達はたくさんたくさん会話をした。
どんな話もオレの顔を見ながらすごく興味深く聞いてくれる。
面白かったら声出して笑い、オレが語ってる時にはすごく優しい瞳をしてにっこりと微笑んでいてくれる。
オレはクミちゃんのそんな笑顔が大好きやったんや。