ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~



アキラが語る思い出話は、今夜は仕事の先輩との話。


アキラが現場監督という仕事を始めてまだ何年も経っていなかった頃、現場での理不尽な物言いにしょげることも多かったらしい。



そんな時、先輩に言われたことが



「下を向くな!前を向け!上を向いて歩け!」


って言葉。




俯いていたって別にいいことなんかない。

しょげてる位なら顔をあげてもっと周りに目を向けてみろ!





そうしたら自ずと周りが変わって見えてくるぞ、っていう言葉は、当時のアキラの心にとても響いたんだという。





「オレはこの言葉、あれからずっと忘れたことがないんや。」



そう言ってにっこりとアキラは笑った。





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