ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
「忙しいのかな・・・。」
そうは思うものの、なんだか胸騒ぎがした
私は、ゆっくり会話できなくてもいいと、声が聞きたくて電話をかけた。
「風呂入ってくるよ。後で電話しようか。」
というアキラの声を聞けて、ほんの少しだけ落ち着いた。
私もシャワーを浴びて、電話がかかってくるのをずっと待っていたんだ。
23時を回った頃、ようやく鳴ったその電話。
「遅くなってゴメンな。」
とアキラの言葉が響く。
なんだか元気が無いように感じたのは気のせいではなかったみたいで・・・。