ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
30分程走っただろうか・・・。
着いた場所は閉園した遊園地の入り口。
「結構イルミネーションとか綺麗だったんよぉ。」
「これを取り壊すなんてもったいないよねぇ。」
なんて台詞を口にして、クミちゃんは窓の外に目をやった。
そんな視線をたどるようにして、ようやく彼女の姿をゆっくり見ることができた。
助手席に腰かけた状態で、ちょうど膝にかかるくらいの紺色のスカート。
ふわっと軽そうなそのスカートは、長すぎず短すぎずオレ好みの丈で、そんなこともなんだか嬉しかった。