ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~



先日来た時と違うのは、今日はすっかり日が沈んでいたということ。

あの日見た燃えるような紅い満月ではなかったけれど、

有明月といわれる少し細くなったその月は、優しい光でオレ達を見守ってくれていた。



繰り返したキスのせいで、オレの中の欲望の塊はもう爆発寸前だった。


「ちょっと、他にも人がいるから・・・」

と制するクミちゃんに触れつつ、車を移動させた。





今夜は、彼女の漏らす吐息や、なめらかな肌や、柔らかい胸のすべてが、いままでよりも色っぽく感じた。



オレは指と唇で、彼女を求め続けた。





< 312 / 462 >

この作品をシェア

pagetop