ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
その日は雨だった。
雨の高速道路に睡眠不足。
コンディションとしては最悪だ。
だけど、心を急かす会いたいという気持ち。
湧き上がる感情。
今夜は予定があると言っていたクミちゃんなんだけど、
それでも大好きな彼女が待ってくれている町へ戻るということ。
ただそれだけで、心は浮かれ、K市までの道のりはあっという間に感じられたんだ。
K市を示す看板を目にして、すぐに携帯を取り出した。
7時前・・・。
もう大丈夫だろうと思い、すぐにクミちゃんにメールを送って、オレはとても満たされた気分になっていた。