ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
「なんだ・・・。
アキラも楽しんでるんじゃない・・・。」
会えなくて申し訳ないなぁ・・・なんて思っていたのに、楽しそうな絵文字の踊るそのメールにちょっと嫉妬すらしていた。
だけど、少し引っかかる言葉・・・。
『幸せな姪っ子ちゃん』
現場に通っていた時の所長の言葉が蘇る。
「アキラはあんまり恵まれた環境ではないんだよなぁ・・・。」
それは、その後アキラと付き合い始めたにもかかわらず、心の奥底にしまっていた言葉だった。
聞いたその時、なんだか酷くドキっとしたことを思い出した。