ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
防波堤には、小さな梯子が掛かっていて、オレ達は交代でその梯子を上って海の中を覗き込んだ。
月の光に反応して、キラキラと光るものが見えた。
「クラゲかな?」
オレの次に海を見たクミちゃんが尋ねてくる。
「多分そうやろうな。」
と言うと、
「気持ち良さそうやなぁ。っていうか、なんか癒されるねぇ。」
と彼女が同じように瞳をキラキラさせてはしゃいでいたんだ。