ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~



「大丈夫?」

そう言いながら、梯子を降りる彼女に手を貸したオレは、そのまま彼女の柔らかい手を握って、防波堤の先端を目指して歩いてみることにした。




波がコンクリートの壁にぶつかる音と、少し曇った空に吹く風の音、そしてオレ達二人の足音が響いた。


というよりは、それ以外の音がしないとても静かな場所だった。



自然とキスを交わした。


外だけど、

外だから、


なんだかいつも以上に興奮してしまったオレが、キスだけで止められるはずもなくて、自然と彼女の身体に指が伸びた。




オレの動きに合わせて敏感に反応してくれる彼女に、オレはますますのめりこんでいった。





< 355 / 462 >

この作品をシェア

pagetop