ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
「大丈夫?」
そう言いながら、梯子を降りる彼女に手を貸したオレは、そのまま彼女の柔らかい手を握って、防波堤の先端を目指して歩いてみることにした。
波がコンクリートの壁にぶつかる音と、少し曇った空に吹く風の音、そしてオレ達二人の足音が響いた。
というよりは、それ以外の音がしないとても静かな場所だった。
自然とキスを交わした。
外だけど、
外だから、
なんだかいつも以上に興奮してしまったオレが、キスだけで止められるはずもなくて、自然と彼女の身体に指が伸びた。
オレの動きに合わせて敏感に反応してくれる彼女に、オレはますますのめりこんでいった。