ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
メイにはアキラのことをほんの少しだけ話をしていた。
私も自ら望んで
『不倫』
って形の恋愛を選んだのではない。
だけどメイには付き合っていた彼に家族があったことを知らなくて、深く傷ついたという過去があった。
だから私の今の状況を賛成してくれるはずはなくて、
「私はその話は聞きたくないから。」
とはっきりと言われていた。
いや、そう忠告してくれていたんだと思う。
私もあの日のメイの涙を忘れたわけではなかったから、アキラの話をすることは控えていた。
だけど、高校時代からの友であるメイは何かを察知してくれていた。
だから、距離をおいて、
でも、そっと、・・・・・・
見守ってくれていたんだ。