ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
梅雨の最中の6月・・・
晴れ女のクミちゃんに守られていた
みたいで
意外と雨に降られることも少なく、
遅れていた工事も
なんとか最後の追い込みをしていた。
が、その日は違った。
お昼前から怪しい雲行きだったけれど、
ぽつぽつと降り出した雨は
その粒を次第に大きくしていった。
オレは今日の作業を断念して
職人さんたちを帰宅させ、
デスクワークをしていた。
そんなどしゃぶりの雨を眺めながら、
クミちゃんが
「あ~~ぁ、帰宅する時だけでも
雨止まないかなぁ・・・」
ってため息まじりにつぶやいていた。