ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
「私は健康でよく働いてくれて、
子供を大事にする人だったら、
それでいいんです。
結婚?またしたいと思ってますよ。」
まんざらでもないような顔の
クミちゃんを見た時、
ドキっとしたのは実はオレの方だった。
そして、二人の後ろ姿を
ただただ見送るしかなかった・・・。
雨が、
オレの心の中にも降っているように感じた。
オレはまだ誰かに愛されたかったんだ。
家族に愛を与え続けているうちに、
どこかで疲弊している自分。
そんな自分に気づくのは雨も上がった
あの日、
クミちゃんに触れられたことがきっかけ
だったろうか・・・。