ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~



それでも勇気がでなくて、
私は翌日高岡さんに相談をした。

冷やかされるだろうな・・・
とは覚悟してた。


案の定、ひとしきり驚いて


「所長に言っちゃダメ?」


なんてニヤっと笑われたんだけど、

その後なにやら考え込んでた高岡さん。


その日はあまり話す時間もなくて、
仕事納めになる翌日の土曜日、

高岡さんと二人になれたときにもう一度、
その話題をふったんだ。



そうしたら・・・

「山科は女の子には優しいと思うよ」
って言葉と

「クミちゃん慎重にならなあかんよ」
って言葉をくれた。


私よりも山科さんと付き合いの長い
高岡さんだから、

職場の評価からして、

「やめといたほうがいいよ」

って言うのかな?って思ってた。



心のどこかでは、
そう言ってとめてもらいたかったのかもしれない。




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