ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~
そして夕方。
山科さんから電話がかかった。
携帯を握り締めていた私は
コール音がならないうちにその電話に出た。
彼は
「明日仕事になったんだけど、
明後日は休めそうだから、
食事は明日の夜にしよう。」
って用件だけ言って電話を切ってしまった。
え?
車あったっけ?
待ち合わせは?時間は?
いっぱい聞きたいことあったのに、
それも叶わなくて、また少し気分が沈んだ。