恋の相手は俺様王子!?
「ねぇ、癖ってなに? てかあんたも照れたりするんだ?」
つい面白くてからかってしまう。
いつも上から目線の奴が、珍しくあたふたする今が仕返し時じゃないか!と、思ったのが間違いだった。
「――良い度胸だな、お前」
体勢を起こし、口端を吊り上げた。
目は座り気味で、形勢逆転を狙うかのように強気な笑みを浮かべていた。
―――――こ、こわっ!?
「忘れろったら忘れる…よな?」
体を仰け反らせたあたしを、「ああ?」と下から睨みあげて脅される。
あたしは、コクコクと頷くしかなかった。
だ、だって怖いんだもんっっ!
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