恋の相手は俺様王子!?

最近ちょっと、奴への感情が変わった気がする。

ぶっきらぼうで冷たく感じてたけど、あたしがバイトで失敗すると接客業の基本なんて教えてくれたり。

料理だって、未だに失敗するけど、ちょっとずつ食べられる物を作れるようになれば、ちゃんと誉めてくれる。


それが、何だか嬉しいようなこそばゆいような。


あたしは撫でられた頭を触りながら、クスッと笑った。


「ほら、突っ立てねぇで。 飯にするぞ」

「う、うん」


今日の夕食は、和。

相変わらず美味しくて、男にしておくのが勿体無いように思う。

それか家政婦にしておくのも勿体無い。


料理人になればいいんじゃない(?)とか、思ったり。


そんなことを思いながら箸を進めて、頬を落とすあたしだった。

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