恋の相手は俺様王子!?
夕食を食べた後、あたしは明後日提出しなきゃいけない課題を纏めていた。
そこへ、紅茶を入れて奴がやって来る。
「ありがとう」
やっぱり家政婦として手慣れている奴は、あたしが今何を求めているのか大半分かる。
紅茶で一息つきながら、ソファーに体を埋めた。
「ンなに無理しなくていいんじゃねぇか?」
珍しいことに、奴から声をかけられた。
「もう少しバイト時間減らしても、余裕で生活できんだろ」
その通りで、生活費は親がいらないって言ってるのに銀行に振り込んでくる。
なるべく使わないようにしてるけど、今のバイトだけじゃ生活は出来ないのが本音。
「…だって、なんのために家を出たか分からないじゃない」
親に頼りたくない。
あたしは、あたし1人の足で立てるようになりたいから。
「お前がやらなきゃなんねぇことは、バイトか? それとも勉強か?」
「え……?」
コトンッとテーブルにカップが置かれ、音につられて顔を上げた。
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