恋の相手は俺様王子!?

立ち止まり、胸の辺りを押さえ首を傾げてみるけど、その違和感が何なのかさっぱり。


｢……あ、いけないっ。 見失っちゃう！？｣


慌てて、また尾行再開。


駅についたけど、どうやら利用はしないみたいで、そのまま素通り。


また暫く歩くと、一駅分離れた隣町まで来た。

住宅街に入って行ったから、そろそろ目的地かなと思って、更に慎重に後を付ける。


此処でバレたら台無しだもんね！


奴が立ち止まり、あたしは近くにあった電柱に身を潜める。

一件の日本家屋の前で俯く奴が、スーッと息を吸い込む横顔を見た。


緊張してる？

あんな複雑そうな顔、初めて見た。

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