恋の相手は俺様王子!?
「ん……。 お前、顔赤いぞ」
「うっ……」
視線があたしに向き、更に恥ずかしくなる。
ああ、ダメだダメだ!
なんであたし、こんな感情を持ってしまったんだろうって後悔した。
「熱でもあんのか?」
陸君を奥へと優しく押した手が、そのままあたしの額に押し当てられた。
――― ドキンッ………
触れられた箇所が、更に熱を持った。
いつの間にか、あたしは彼を気にし始めていた。
悪態をつきながらも、間違ったことは言わない彼。
よく怒られるけど、理解した後はちゃんと誉めてくるた彼。
どんなに手間がかかることでも、完璧に仕事をこなす彼。
彼自身、大変な環境下にあっても逞しく生きてる彼。
陸君といる時の、優しいパパの彼。
知れば知る程、彼が気になって気になって。
その感情が、最近やっとなんなのか理解した。
それは―――――……
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