恋の相手は俺様王子!?


てゆーか……


「私が使う物を、私がケチって買って何が悪いんですか?」


でしょ? でしょ?


誰かの為に買う物なら私だってリサイクルショップで買うような真似はいくら何でもしない。

だけど、私自身が使うんだから私の好きなようにしていいじゃない。


「悪いとは言ってねぇ。
ただ、お嬢様なんだし普通に買えただろうに」


「それが嫌なんです」


しんみりした雰囲気になったことに気づいた男は、眉を寄せて私を見上げてきた。


逸らした視界に映るテーブルに置いた家族写真を、私は唇を噛み締めて見つめた。


暖かく裕福な家庭に生まれた私。

ほしい物は何だって手に入っていた親に守られていた時代。


何が不満だと言うような男の視線が無性にムカついた。


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