恋の相手は俺様王子!?
「僕もねっ! 僕も、由梨ちゃんもパパも好き!」
「おい、陸。 俺の方があとかよ」
意外と心狭いことを言うな。
「パパ? パパは大好きっ!!」
また彼のもとへ駆け寄って、ガバッと抱きつく陸君。
彼の顔は、だらしないくらいにへらと歪んでいて嬉しそう。
そんな二人を見て、あたしも笑顔が溢れた。
「あたし、あんたの全部含めて好き!」
「…な、なんだよ唐突に」
「だからね、分かったの。 あたし、陸君のパパしてるあんたが、大好き!!」
彼とも陸君とも、出会って間もないけど、恋に時間なんて関係ないから。
障害はあるかもしれないけれど、乗り切る覚悟は出来た。
二人のこの笑顔を、あたしも守って行きたいって強く強く思った。
「だから、帰ってきてよ。 もちろん、陸君も一緒に」
あたしは、あなたの全てを受け入れたい。
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