ママ、ありがとう。そして、ごめんなさい
幼い頃

双子

私は男の子と双子で産まれた。
母が亡くなった後に父に聞いた話だが、難産だったという。
母は妊娠中毒症にかかってしまい、入院生活だった。
11月には早産防止の為に子宮を縫った。
大晦日の夜、父は主治医に呼ばれた。
「今夜が母子共にヤマだと思って下さい」

そして元旦。
血圧が200を余裕で越えていた為、主治医がこれ以上はお腹に入れられないと判断し、妊娠促進剤を使って出産した。
分娩室では無くオペ室での出産。
そして予定日より1ヶ月早い出産となった。

私は2500グラム。
弟は1800グラムで保育器に入った。
母が退院する前に、私達子供の方が早く退院したという話だから、母の状態は悪かったのだろう。
父は仕事があった為、祖母に預けられた。
私は母方、弟は父方の祖母に。


実家から母方の祖母の家が近かった為、小さい頃は毎日のように行っていた。
そして帰りには、母の車の後部座席に布団を敷き、自宅に帰る間に私も弟も寝ていた。
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