ファウンティンに捧ぐ歌

玄関を出てから通学路を歩く。

今日からは新しい学年……高校2年生になる。



「最近、おまえ、朝起きるの遅いんだって?」

家を出てすぐ、守はそう訊いてきた。



「ん〜、時々ね」

「泉にしては珍しいな。何かあったのか?」

『夢のせいだ』って言ったら、守、笑うだろうなぁ。



「別に、大した事じゃないから」

そうとだけ言っておく。

< 10 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop