ファウンティンに捧ぐ歌
「はい? どうされました?」

私と同い年で、小さな頃は遊び相手、16才の今は身の回りの世話役をしてくれているフォロアー。

少しずつ記憶が戻って来る。



「私……何か、夢を見ていたような気がする」

「どのような夢ですか?」

フォロアーは私の着替えを用意しながら、優しい笑顔で訊いた。



「よく覚えていないけれど……歌が聞こえたような」



私がそう答えると、フォロアーはクスクスと笑った。



「ファウンティン様は、夢に見るまで気になるのですねぇ」

< 115 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop