ファウンティンに捧ぐ歌
この泉が『聖なる泉』と呼ばれているのには、訳がある。



ここには、この世界の泉の状況が映し出される。

円系に形作られた泉の中央からは、常に聖水が涌き出ているが、何処かの地区に異変があるとその方向の1部の水が濁り、異変を知らせる。



ほら、今日もあった。

以前はこんなに頻繁には無かったのに、ここ最近は毎日何処かの水が濁っている。

私はその水に手を入れた。



――ねぇ、お願い。どうか清らかな水に戻って。――



すると、そこだけ水が一瞬光り、その光が消えると水の濁りも消えていた。

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