ファウンティンに捧ぐ歌

しかも男女一列づつ交互の出席番号順だから、『加納従利(かのう・じゅり)』は『神原泉(かみはら・いずみ)』の前の席。

で、『国立守(くにたち・まもる)』は、本当は従利の隣りの席なんだけど、列の一番後ろの席なもんだから、自分の机を少し下げて私の隣りの席にしちゃっていた。

ちなみに、従利は私と守の幼なじみ。



「そう言えばさ、このクラスにだと思うけど、転校生が来るらしいよ」

お互い席に着いてから、従利が言った。



「『だと思う』『らしい』って、あんまりハッキリしないのね?」

私は思わず苦笑い。

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