ファウンティンに捧ぐ歌
「ファウンティン」

「……何?」

「回りに秘密に出来るか?」

「えっ?」



ソルジャーが腕を緩め、私の顔を覗き込んだ。



「君が『水の女神』の継承者である事実は変わらない。いずれきっと、僕は父上の後を継いで、君の護衛を任される」

「ソルジャー」



本当は人と争う事が嫌いで、自然を愛し、歌う事が好きなソルジャー。

代々その任務が受け継がれている家系とは言え、私の為に辛い思いをしなければいけないと思うと……。



ポン

いつの間にか俯いていた私の頭の上を、ソルジャーが優しく撫でた。

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