ファウンティンに捧ぐ歌
「ソルジャーでないと、ダメ。……それでは、迷惑?」



私の我侭を、押し付ける事になるの?

ソルジャーが、優しく微笑んだ。



「迷惑な筈がないだろう? 僕は幼い頃からずっと、1人の女の子として君の事だけを好きなんだから」



えっ?



「君が僕の事を心から愛してくれればいいのに……そう願っていたんだから」



涙が零れた。



「ファウンティン……ずっと君の事が好きだった。立場上、僕から何も言えないのが辛いから、大人達の言う通りに距離をおいたけど……君の気持ちも同じだって分かったから、もう遠慮はしないよ?」



そう言って、ソルジャーは私の涙を指で拭った。

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