ファウンティンに捧ぐ歌
「……守?」

「あいつには会わなかったよ」

「でも、遅れて来て『ドジった』って」

「あんま来ないとこだったから、道に迷ったんだよ」

「だって」



今まで守が道に迷った事なんて、ないじゃない。

そう思ったけど言えなくて、私は黙り込んでしまった。



もし守が従利に捕まったんだとしたら……それを守が隠そうとするなら、恐らく従利は守に私の事を何か言ったんだ。

守が考え込んでしまうような事を……。

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