ファウンティンに捧ぐ歌
「……泉?」

「あっ、映画? 早く行こう」



私はそれ以上訊くのが怖くて、そう言って小走りで行こうとした。

だって……守と一緒の時は、楽しくみたい。



でも。

行こうとした私の腕を、守が掴んで引き止めた。



「泉……俺……」

私、ゆっくり振り返って守を見た。

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