ファウンティンに捧ぐ歌
「草原が広がる大地を、歩いて行く人の後ろ姿が見えるの。

その人は歌を歌いながら歩いてるんだけど、振り返って私を『ファウンティン様』って呼んで手を差し出すの。

でもね、何故か眩しい光が邪魔をして顔が見えないんだよ。

いつもそこで目が覚めてたの」



私が夢の内容を話していた時、角を曲がって私達は同時に立ち止まった。

昨日、キスをした場所。

急に昨日の事を思い出して、顔が熱くなる。



すると。

守が私の真正面に立ち、右手を差し出した。

< 89 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop