オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
耳に入ってくる目の前の男の声色が何重にも重なって重苦しい、かすれたような声になった。
あたしがハッと顔を上げると、視界に飛び込んできたのは……
先ほどまでの男の姿に陰みたいに重なり合った、角と羽根を持つ赤い目の化け物。
あたしはまた目を瞑って気を鎮めるために数を数え始めたけど、足になにかぬらりとした感触を感じて再び瞼を開いてみれば。
周りの景色がいつの間にか、光がささない魚が泳ぎ藻が揺らぐ海の底に変わってたから。
ここはいったいドコですか?
あたしは思わず記憶喪失少女になりかけた。
でも、今はそれどころじゃなく、現実的に逃げる方法を考えなきゃ!
あたしは縛られた手を解こうと努力してみたけど、やっぱり固くてとても解けそうにない。
足に目を向ければ、蛇みたいなウロコのある何かが絡みついてる。
もしかしたらこれは幻覚で、あたしの足を触ってるのは、もう1人の男かもしれない。
そう考えるだけで背筋が寒くなるけど、あたしは同時にムカついてもいた。
あたしがハッと顔を上げると、視界に飛び込んできたのは……
先ほどまでの男の姿に陰みたいに重なり合った、角と羽根を持つ赤い目の化け物。
あたしはまた目を瞑って気を鎮めるために数を数え始めたけど、足になにかぬらりとした感触を感じて再び瞼を開いてみれば。
周りの景色がいつの間にか、光がささない魚が泳ぎ藻が揺らぐ海の底に変わってたから。
ここはいったいドコですか?
あたしは思わず記憶喪失少女になりかけた。
でも、今はそれどころじゃなく、現実的に逃げる方法を考えなきゃ!
あたしは縛られた手を解こうと努力してみたけど、やっぱり固くてとても解けそうにない。
足に目を向ければ、蛇みたいなウロコのある何かが絡みついてる。
もしかしたらこれは幻覚で、あたしの足を触ってるのは、もう1人の男かもしれない。
そう考えるだけで背筋が寒くなるけど、あたしは同時にムカついてもいた。