彼と私の言えない秘密
第3章

特別ってワケか?

「和真〜おはよう」


「おう」


私はいつものように、和真のチャリに乗った


毎日の送り迎えは俺がするって言い張る


「愛羅〜今日、部活行くけど、お前どうする?」


後ろに乗る私に話しかけてくる


「うん…私、テニス無理だから、教室で和真が終わるの待っててイイ?」


そう言いながら、お腹に回した手に力が入る


「ああ…宿題でもやっとけ。終わったら電話するからな」


「うん…」


私は和真の背中に耳をつけた


聞こえる心臓の音


私がこうして和真の背中にくっついていられるのは、ほんの少し




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