彼と私の言えない秘密
「え?会長、愛羅、知ってるんですか?」


不思議そうに私を見る和真


「ええ…何度か会いましたけど、僕が生徒会長だとは知らなかったかもしれませんね」


そう言いながら、生徒会長はスタスタと先に行った


生徒会長って知ってますが!


それも超最低な男ってことも!


私達の前を歩きながら、女子達に囲まれる生徒会長


見てて無性に腹が立つ!


「おい、愛羅?何かスゲェ顔してんぞ?大丈夫か?」


「え、あ、うん…」


私は片手で自分のホッペをパンパンと軽く叩いた


この時、生徒会長の左手の甲にバンソウコウが貼ってあったのに、私も和真も気付いていなかった





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