彼と私の言えない秘密
しばらく並んで歩く


前を歩く生徒会長を見ながら、俺は生徒会長のテニスの上手さを愛羅に話した


「やっぱり高校生はレベルが違うよ!俺、全く敵わなかった」


「そ、そうなの?前にいるじゃん!女子達に囲まれてヘンなの…」


愛羅はベーッと舌を出した


そんな愛羅が可愛い


部活の話をしていると生徒会長が振り向く


周りの女子達もさっきより数が減っていた


生徒会長は女子達に何を言ったのか知らないが、女子達は手を振ってそれぞれ帰っていく


生徒会長は俺達のことを待っているのか、立ち止まっていた


「か、和真…」


愛羅は俺の制服の裾を掴む


「どうした?」


「ううん…何でもない…」






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