彼と私の言えない秘密
優しいとこあんじゃん


呑気にそう思った私は立たせてもらってすぐにお礼を言った


「あ、ありがとうございます」


頭を下げて、とりあえずニコッ


和真に見せる笑顔じゃなくて、愛想笑いに近い笑顔


私はそのまま生徒会長の隣を走って通り抜けるハズだった


「キャッ…」


通り抜ける寸前、またしても生徒会長に捕まり、私は腕の中


チビの私の目の前には生徒会長の胸があり、ドキドキする


ドキドキの意味は驚いたドキドキで、好きだとかそんな感情は一切ない


「ちょっ…私…帰ります…」




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