彼と私の言えない秘密
生徒会長はアクセサリーのお店から出て、近くのベンチに座った


私も隣に座る


ようやく繋いだ手が離された


(生徒会長のヤロー、わざわざ隣に座らせるなって!この先、愛羅の手を握るなぁ!)


ジワジワと出た汗を拭くために、ジーパンのモモに手を置く


こんな時、ハンカチ出して拭くなんて失礼だし、いいよね


「愛羅、俺の名前、知らねぇだろ!」


突然の言葉に戸惑うが、嘘はつけない


本当に知らないんだもん


「ハ、ハイ…すみません…」


気まずくない?と思いながら、生徒会長を見る


「こんなトコでアレだな…どっか店、入ろうぜ」





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