彼と私の言えない秘密
「あ、あのですね…」


「なぁに?」


テーブルに肘を付け、私の顔に近付いてくる


なぁに?だなんて聞かれたら…


そうだ!冗談っぽく話してみよっ


「あ、あの〜り、竜一は、男が好きなの?」


いきなり変なこと聞いちゃった?


「バカ!こんなトコで話す内容か?」


小さな声で怒られた


「す、すみません」


出来るだけ小さくなる私


フワッと私の頭に置かれた手


「俺が男を好きなワケねえだろ?大体そんな噂、真に受けんなよ…」





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